生まれたばかりの赤ちゃんの細菌や感染を防ぐ!ラクトフェリンとは?

ラクトフェリンとは、1939年にスエーデンの学者さんが発見した成分です。

人を含む哺乳類の乳、分泌液、好中球(好中球とは、簡単にいうと血液の中に存在する、外敵=ウィルスや病原菌などと戦う成分のことです。)にふくまれるたんぱく質のことです。

生まれたばかりの未熟な赤ちゃん。

お母さんのお腹の中から誕生したのち、細菌やウィルスからどのように身を守っているのでしょうか?

実は、この赤ちゃんを外的から守る成分が、ラクトフェリンです。

ラクトフェリン自体の研究はなされているものの、役割については深くわかっていない部分がまだ多い成分です。お母さんの母乳の中に多く含まれているため、赤ちゃんはなんと1日に7~10gもラクトフェリンを摂取します。

免疫力も未熟な赤ちゃんを守るためにヒトの進化の過程で作り出された成分なのでしょう。

それだけに、ラクトフェリンには、ヒトの体を守り、良い状態にたもつものすごい機能とパワーが含まれています。

お腹の中で守られていた小さな赤ちゃんがいきなり外に出て、病気にならず、すくすくと育てるのも、母乳の中にラクトフェリンが含まれているからです。

●乳の中のラクトフェリン濃度(1ml中) ㎍=マイクログラム

ヒト初乳6~8
常乳2~4
ウシ初乳<1
常乳0.02~0.35

●ヒトにおけるラクトフェリン濃度 ㎍=マイクログラム

唾液5-10µg/ml
0.7-2.2µg/ml
胆汁10-40µg/ml
膵液0.5mg/ml
尿1µg/m
血漿
(けっしょう:
血液中の有形成分 (赤血球,白血球,血小板) を除いた液体成分)
0.1-2.5µg/mg
好中球3.45µg/105Cells

この表をみて分かるように、ラクトフェリンは、お母さんの母乳のなかのさらに初乳に多く含まれています。ラクトフェリンは単なるタンパク質ではなく、赤ちゃん、または赤ちゃんのその後の人生においてなんらか必要な成分といって間違いないでしょう。

母乳でけでははなく、人が外の異物と接触するだ液や、涙にも多く含まれています。また、血液の中の好中球にも、好中球10個あたり3~5㎍(※㎍=マイクログラム)も含まれていいます。

血液障害などで好中球が減ると、感染症にかかりやすくなります。この好中球の中のラクトフェリンが外的の異物であるウィルスなど除去してくれている可能性もあます。

ラクトフェリンの驚くべきさまざまな効果

ラクトフェリンという成分はサプリなどを通してご存知の方も多いと思いますが、いまいち”何に効果があるのか分からない・・”という方が多いのではないかと思います。

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とういのも、サプリメントなどが存在していたとしても、「薬事法」という厚生労働省が定めた制度で、薬のように効果がないサプリの効能をううたってはいけないというものがあります。

まだまだメカニズムの解明が途中のラクトフェリンでは、はっきりと効果を伝えることができないというのが実際だと思いいます。食品で大量摂取できるというものではなく、人の唾液や、母乳に多く含まれるので、摂取しましょう、と薦めるのも難しい成分ですよね。

そこで、詳しくラクトフェリンの効果をお伝えしてきます。

①ビタミンEやβカロテンさえ効かない活性酸素、ヒドロキシラジカルの生成を抑える

活性酸素は、老化や病気を引き起こす原因になることはご存知かと思います。

酸素は生きるために必要なエネルギーを生み出すために必要です。しかし、酸素を使ってエネルギーをつくりだしたときに、活性酸素が発生してしまいます。

この活性酸素は、細胞を攻撃して酸化させてしまいます。また、遺伝子(DNA、RNA)、染色体を攻撃すれば、ガン化、腫瘍化する危険性もでてきます。

そのなかでも最も毒性が強い活性酸素がヒドロキシラジカルです。この、ヒドロキシラジカルの生成を抑える効果があるのが、ラクトフェリンです。

②重金属をキレートする効果

鉄やミネラルは私達の生命活動には欠かせない成分です。と同時に、酸化を引き起こす成分でもあります。

ラクトフェリンは鉄、銅と結びついて、酸化のもとになる、鉄、銅と結びついて赤に変色します。ラクトフェリンの成分と鉄や銅などが結びつけば、化学変化で、酸化のもとになるミネラル成分とは別ものの成分になります。

鉄を別ものの成分に変えてしまい、鉄=参加する物質ではなくしてしまうということです。

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そのため、ラクトフェリンは活性酸素=ヒドロキシラジカルの生成を抑える働きがあります。

LECラット銅が肝臓にという、たまり、最後には酸化ストレスで劇症肝炎で死んでしまうラットにラクトフェリンを与える実験をしたそうです。

するとラクトフェリンを与えないラットは8匹中7匹が死亡してしまったのに対して、ラクトフェリンを与えたラットは、12匹中2匹しか死亡しませんでした。

鉄分は、人間の体に必要なものですが、過剰になって体にたまると、心筋梗塞などの重篤な疾患の原因になってしまます。

③遺伝子変異を防ぐ。修復にも効果あり

ガンは、活性酸素、ストレスなどによって遺伝子が傷つくことが原因の一つです。

ラクトフェリンには、遺伝子が傷つくことを防ぐために有効と言われています。それだけではなく、傷ついてしまった遺伝子を修復する効果も期待されています。

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遺伝子を修復する酵素OGG1の働きを促進する効果が認められているからです。

ラクトフェリンのサプリなどを摂取して、遺伝子の損傷を防ぐことができたならば、がんになる確率は低くなるはずです。

異変を起こした遺伝子を修復するお薬は、いまのところ、確立されたものがなく、研究段階です。薬、治療で遺伝子異常、染色体異常を治すことはできません。

だからこそ、予防のためにラクトフェリンの成分をサプリで摂取することは有効なのです。

④日和見菌の炎症を防ぐ

腸の中の細菌には、善玉菌・悪玉菌・日和見菌が存在します。このうち、日和見菌は、善玉菌が多ければ、善玉菌として働き、悪玉菌が多ければ、悪玉菌として働くようになてしまいます。そのため、悪玉菌が優位になると、一気に健康状態が悪化してしまうのです。

腸内の細菌は、善玉菌が優位であれば、細菌は私達の健康に役立つ存在ですが、悪玉菌優位になると、日和見菌も悪玉菌として作用するようになてしまいます。

日和見菌は、悪玉菌のように、直接病気や感染症を引き起こすことはありませんが、体の各部位で増殖して、炎症を引き起こします。炎症体質は、ガンの大きな原因になっているため、日和見菌が必要以上に増えてしまうことは、寿命を縮める要因になると考えられています。

ラクトフェリンには、この日和見菌の増殖や炎症を抑える働きがあります。

⑤免疫力を高める~白血球を活性化させる~

ラクトフェリンの臨床試験を行ったところ、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)を活性化させる白血球の中のインターフェロン@の生産能力が高まることがが分かりました。

NK細胞(ナチュラルキラー細胞)は、がん細胞など攻撃して死滅させる免疫系の細胞です。

ラクトフェリンを摂取することで、白血球中のインターフェロン@が増えれば、NK細胞も活性化して、がんや感染症をを予防することができるのです。

新しいがんの免疫治療として、NK細胞を使った分子標的療法がおこなわれています。抗がん剤は悪い細胞だけではなく、自分の良い細胞も攻撃してしまいますが、NK細胞を活性化して、がん細胞だけを殺すことを試みる治療法です。

ラクトフェリンを摂取することで、NK細胞を活性化することは、副作用もなく、素晴らしい病気予防法です。

⑥ストレスを緩和させる作用がある

赤ちゃんは、お母さんの母乳を飲んでいるとき、安心感ややすらぎを感じていいますよね。お母さんの腕の中に抱かれている安心感はもちろんですが、ラクトフェリンの成分の中には、痛みやストレスをやわらげる脳内ホルモンの働きを増強する働きがあります。

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脳の血管には、「血管脳関門」という脳に必須の成分しか通れない部分があります。

ラクトフェリンは、この「血管脳関門」を通過します。

そして、内因性ピリオドという、痛みやストレスを和らげるホルモンを増強させるのです。(内因性ピリオドとは、脳内麻薬の一種で、痛みやストレスを受けたときに、脳内で分泌されるホルモンの一種です。)

⑦内臓脂肪を減らす(メタボリック)効果あり!

メタボリック症候群は、肥満に基づいて、高脂血症、高血糖、高血圧が起こる病気です。

肥満、と片付けられがちですが、メタボリック症候群には、心筋梗塞、狭心症のリスクを高めてしまいます。

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メタボリックに関しては、ライオンが出しているラクトフェリンサプリメントが、消費者庁の機能性表示食品として認められています。

健康食品は、人試験で、”効果がある”と示すことができないと、効能を消費者に伝えてはいけない、”薬事法”という法律があります。機能性表示食品の制度が新しくできて、人試験での効果を示した届出が認められれば、効果を消費者の方につたえてよいという法律ができました。

例えば、テレビや新聞、インターネットのページではっきり効能を伝えてよいのです。

ライオンのラクトフェリンも、内臓脂肪に効果があることを消費者庁に認められた、機能性表示食品です。

高脂血症の解消に有効

ラクトフェリンには、高血圧、高脂血症への効果が確認されています。

高脂血症の患者さんに2か月間ラクトフェリンを摂取してもらったところ、中性脂肪、コレステロール、体脂肪、体重、ウエストサイズの減少がみられたそうです。

ラクトフェリンがメタボに効く理由とは?

肥満の人は、体温が低い傾向があります。標準体重の人は、食事をとった後、体温が上昇する傾向があるのですが、肥満の人は体温が上がりずらい傾向があります。

そのため、食事の後の上昇で使われるエネルギーが少ないため、肥満傾向になってしまうのです。

筆者自身も、お腹のぽっこりが気になってラクトフェリンを飲み始めたのですが、お腹のお肉を触ると、かなりお腹が冷えた状態です。体が冷えた状態=脂肪が燃焼されずらい、たまりやすい状態ということです。

ラクトフェリンを服用すると、基礎体温とともに、食事の後の体温も上がるこことが研究の結果で分かっています。

ラクトフェリンによって、体温が上がり、代謝が良くなるため、脂肪燃焼が促進されるものと考えられています。

ライオン社のモニター試験によると、ラクトフェリンを2か月摂取してもらった結果、内臓脂肪の低減の効果が確認できたそうです。2週間ラクトフェリンを摂取してもらった結果、お腹の内臓脂肪は平均22%も減少、ウエストサイズは4%減少しました。中には、内臓脂肪が40%も減少したケースもあったそうです。

⑧がんの抑制効果

ラクトフェリンの抗がん効果は、国立がんセンターでも研究されおり、動物実験においてがんに至る前の細胞の異変の段階、または発がんの段階でラクトフェリンを投与すると、抗がん効果があることが確認されています。

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がん細胞は、新しい血管を作り出し(血管新生)、ヒトの体から栄養を奪ってしまいます。

ラクトフェリンはこのがん細胞による血管新生を阻害します。また、NK細胞をはじめとする免疫細胞を活性化して、がん細胞を攻撃したり、がん細胞が自滅する「アトポーシス」を促進します。

また、放射線治療の副作用を軽減したり、抗がん剤の効果を高める働きもあります。

放射線の実験では、放射線をあてたのち、マウスを、ラクトフェリンを与えたマウスを与えないマウスを比較したところ、ラクトフェリンを与えないマウスは50%が死亡してしまったのに対して、ラクトフェリンを与えたマウスは、92%が生き残るという結果になりました。

また、抗がん剤の効果の増強の実験でもはっきりと実験で効果がしめされています。

アメリカの研究では、肺がんの患者さん100名に抗がん剤と併用でラクトフェリンを摂取してもらったそうです。結果は抗がん剤のみの治療は寛解率(治癒率)が29%だったのに対して、ラクトフェリンとの併用では、47%にものぼったとうことです。

一切副作用なく、がん治療を優位にすすめられることが利点です。

⑨口臭予防や歯周病の予防にも!

口臭予防

ラクトフェリンは、口臭や歯周病の予防の効果も認められています。

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口臭の最大の原因になる「舌苔」を解消する効果があるのです。
「舌苔」とは、舌の表面にある糸状乳頭とよばれる組織の上や突起の隙間に付着した食べカスや、剥がれ落ちた粘膜細胞などの塊りに細菌が繁殖してうっすら白くなったものです。

その「舌苔」のにおいのもとになっているのが、「硫化水素」です。舌苔が増えると、
息に含まれる「硫化水素」の濃度が濃くなって、口臭がきつくなってしまいます。

ラクトフェリンを4週間被験者に摂取してもらったところ、息に含まれる「硫化水素」の濃度が低くなる結果が得られました。

歯周病予防歯

口の中にも、善玉菌、悪玉菌、日和見菌が存在します。歯周病は、炎症を引き起こす日和見菌が原因となります。免疫が下がると、日和見菌が増加して、歯を支える歯槽骨を溶かしてしまいます。

ラクトフェリンを口の中に含んだ状態でうがいをしたあと、飲み込むことを5~7日間続けたところ、歯周病による炎症や、歯のぐらつきが改善されることが分かりました。

⑩体全体のアンチエイジングに効果あり

ラクトフェリンは、目や、骨、脳、肌の若返り(アンチエイジング)効果を期待できます。ラットの実験で目の衰えを予防することが確認できています。

また、骨に関しては、骨の成長を促進する作用があることが報告されています。骨を作る骨芽細胞と骨を溶かす破骨細胞の働きで、骨の代謝が常に行われています。ラクトフェリンには骨芽細胞を活性化して、破骨細胞を減らす力があるためと考えられます。

脳についても、ラクトフェリンは、脳の酸化ダメージを防いで、認知症などの老化防止に有効です。

⑪様々な症状に有効なラクトフェリン~自己免疫疾患、アトピーの改善にも

また、リウマチの関節痛が劇的に改善したり、自己免疫疾患のひとつ、シェーグレン症候群の患者にラクトフェリンを摂取してもらったところ、重症のドライアイが劇的に改善が見られました。

同じく免疫異常のアレルギーに関しても、痒み物質のヒスタミンを阻害することが分かっており、花粉症の症状緩和に役立ちます。

まとめ

このように、ラクトフェリンの効果は、抗酸化作用、がんを引き起こす遺伝子異常の予防や修復、悪玉菌を減らす効果、炎症を抑える効果、免疫を高める効果、免疫異常を抑える効果、ストレスの緩和、内臓脂肪を減らす効果など、様々な効果が見て取れます。

働きを見ていると、体の不調を引き起こす酸化や炎症を抑えて、根本から健康を保てるように、私達の体をコントロールするかのうようです。

もともと、冒頭に書きましたように、私達の唾液や粘膜にも含まれています。つまり、病気や感染ウィルスが入らないよう、粘膜で守ってくれているような存在です。

母乳にたくさん含まれて、生まれたててまだ免疫機能がない赤ちゃんの健康を守るために母乳にラクトフェリンが大量に含まれているのもなっとくがいきますよね。